医学部受験情報私立医学部31大学の6年間の学費
私立医学部の学費は「高い!」と言われていますが、具体的にはどのくらいが必要かご存知でしょうか?
2021年度より東京女子医大が学費の値上げを発表。
従来の学費から6年間で1200万円の増額となり、私立医学部の中で2番目に学費の高い大学となりました。
私立医大31大学の中で唯一の女子大学ですが、近頃は大学病院で経営悪化を理由にしたボーナス不支給の問題なども重なり、志願者数や偏差値の激減など大きな影響がありました。
また、関西医科大学は2023年度入学生より学費の大幅な引き下げを発表。
家計への負担の大きい初年度(入学時)納入金を570万円→290万円とし、6年間の総額で2,770万円→2,100万円の670万円を引き下げとしました。
これにより、大阪医科薬科大学も2023年度から値下げ。3,141万円→2,841万円とする発表がありました。
国立医学部の学費はどのくらい?
国立医大において学費はどのようになっているのでしょうか。
国公立大医学部の学費は、その他の学部と同じく約350万円となっています。
国立大学では文科省が定める標準額に従った授業料となっており、国から運営交付金を受けることで足りない運営費を賄っています。
私立大学も国から補助金を受けてはいるのですが、その額は国公立大学よりも低く、それだけで運営することが困難なため、学生を多くとり、学費も高く設定することで運営を成り立たせているため、学費に大きな差が生まれています。
国立医学部も学費が上がる?!
2020年に文部科学省は、国が標準額を定める国立大の授業料について、大学の裁量で金額を決められるようにする「自由化」の是非について検討を始めました。
以前より国立大の授業料の標準額を年間¥535,800とし、大学の判断で20%増の¥642,960円まで増額を認めていましたが、これまでは据え置きされていました。
しかし、東京工業大学と東京藝術大学は2019年から値上げを踏み切ったのを皮切りに一橋大学と医学部を設置する千葉大学、東京医科歯科大学も2020年4月から年間¥642,960に値上げをすることが発表されました。
国からの運営交付金の減少により運営が厳しくなる国立大学が増えると予想され、今後も値上げは続くと思われます。
私立医学部の学費はどのくらい?
私立医学部の学費はどのくらいになっているのでしょうか。
それぞれの大学ごとの裁量によって学費が異なる私立医学部では、6年間合計で2000万円〜4600万と大きな幅があります。
近年では私立医学部の値下げ・値上げが頻繁に行われていて、それによる入試難易度の変化が激しく起こっています。
学費の変化で入試難易度も変化
ここ数年で、順天堂大など学費の値下げ効果で優秀な受験生が集まり難易度が上昇した事を受け、昭和大学、東京医科大学、東邦大学、帝京大学など他の私立大学医学部が次々に学費を大幅に下げました。
また、今まで3,500万円前後必要とされていた私立大学医学部の授業料が、2,000万円程度で行ける大学が増えたことにより、他学部を目指していた優秀な受験生が医学部受験に流れ込んで、少子化による受験生減少が叫ばれる大学受験において医学部受験ブームが起こり、受験者数が激増しました。
安定的で高待遇な医師は、不安定な社会情勢のなかでも魅力を感じる人は多く、私立医学部の難易度ランキングにも大きな変化が生じましたが、昨年や今年度以降は落ち着きを見せるのではないかと思われます。
社会情勢の変化で私立医学部も値上げの可能性
私立医学部による値下げ合戦による受験生募集競争も収束を見せはじめ、値上げをする大学も増えてきています。
2014年に大幅な値下げを実施した帝京大学も再び値上げを行い、一次は3,750万円だった学費も2020年は3,938万円まで値上げを実施。
昭和大学も2,200万円だった学費が2020年度から2700万円まで値上げ。
そして、冒頭でも少し触れた東京女子医科大学の2021年度よりの1,100万円の大幅な値上げ。
コロナ禍による影響や社会情勢の変化などを受け、今後値上げに転じる大学も少なくないでしょう。
学費の変動は受験者数、ひいては受験難易度に大きく影響を与えます。
今後の動向にも注意が必要です。
私立医学部 全31大学 学費ランキング
ここでは、大学案内や入試要項から調べた各大学ごとの学費をランキングにして掲載しました。
しかしながら、自治医大は入学者全員に対して、入学金・授業料などの学費を貸与する修学資金貸与制度があり、入学時の学納金が不要かつ、条件を満たせば返還義務も無い制度や、その他の大学でも特待制度や地域奨学金制度など費用面でのサポートも多数存在します。
額面だけで判断せず、そういった制度をうまく活用するとよいでしょう。
学費ランキング | 大学名 | 6年間にかかる学費・費用 |
RANK 1 | 国際医療福祉大学(医学部) | 19,190,000 |
RANK2 | 順天堂大学(医学部) | 20,800,000 |
RANK3 | 関西医科大学 | 21,440,000 |
RANK4 | 日本医科 | 22,000,000 |
RANK5 | 慶應義塾大学(医学部) | 22,059,600 |
RANK6 | 東京慈恵会医科大学 | 22,855,000 |
RANK7 | 自治医科大学 | 23,063,820 |
RANK8 | 東邦大学(医学部) | 26,297,800 |
RANK9 | 昭和大学(医学部) | 27,000,000 |
RANK10 | 大阪医科薬科大学 | 28,410,000 |
RANK11 | 東京医科大学 | 29,833,800 |
RANK12 | 藤田医科大学 | 30,526,000 |
RANK13 | 産業医科大学 | 30,697,800 |
RANK14 | 日本大学(医学部) | 33,380,000 |
RANK15 | 東北医科薬科大学(医学部) | 34,130,000 |
RANK16 | 愛知医科大学 | 34,350,000 |
RANK17 | 岩手医科大学 | 34,450,000 |
RANK18 | 聖マリアンナ医科大学 | 34,732,000 |
RANK19 | 東海大学(医学部) | 35,306,200 |
RANK20 | 近畿大学(医学部) | 35,827,000 |
RANK21 | 久留米大学(医学部) | 36,378,000 |
RANK22 | 獨協医科大学 | 37,300,000 |
RANK23 | 帝京大学(医学部) | 37,432,000 |
RANK24 | 兵庫医科大学 | 37,600,000 |
RANK25 | 福岡大学(医学部) | 37,738,260 |
RANK26 | 杏林大学(医学部) | 38,181,400 |
RANK27 | 埼玉医科大学 | 39,600,000 |
RANK28 | 北里大学(医学部) | 39,680,000 |
RANK29 | 金沢医科大学 | 40,543,000 |
RANK30 | 東京女子医科大学 | 46,214,000 |
RANK31 | 川崎医科大学 | 47,215,000 |
6年総額の学費には諸会費などが含まれている大学と別途発生する大学があります。必ず各大学HPや入試要項でご確認ください。
※自治医科大学は修学資金貸与制度があるため、入学時の準備は不要
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大学名 | 合格数(2023〜2022) |
横浜市立大学(医) | 1名 |
日本医科大学(医)後期 | 2名 |
順天堂大学(医) | 1名 |
大阪医科薬科大学(医) | 1名 |
昭和大学・前期(医) | 6名 |
東邦大学(医) | 4名 |
国際医療福祉大学(医) | 2名 |
東京医科大学(医) | 2名 |
杏林大学(医) | 6名 |
日本大学(医) | 9名 |
聖マリアンナ医科大学(医) | 7名 |
東海大学(医) | 6名 |
北里大学(医) | 4名 |
帝京大学(医) | 3名 |
兵庫医科大学(医) | 1名 |
獨協医科大学(医) | 2名 |
東京女子医科大学(医) | 7名 |
埼玉医科大学(医) | 3名 |
東北医科薬科大学(医) | 3名 |
岩手医科大学(医) | 2名 |
金沢医科大学(医) | 3名 |
川崎医科大学(医) | 2名 |
合計 | 77名 |
2022合格率 | 86%(14名中12名) |
2023合格率 | 93%(13名中12名 ※一次) 77%(13名中10名 ※最終合格) |
現役合格率 | 70% |
高卒合格率 | 81.5% |
※合格数は、特待合格・正規合格・補欠合格・一次合格数を含みます。